週末、久しぶりに家族みんなで「今日はグラッチェでピザをお腹いっぱい食べよう!」と意気込んで出かけたら、あるはずの看板が外されていて、お店がもぬけの殻になっていた……。そんな経験をして、呆然と立ち尽くしてしまったことはありませんか?
「えっ、なんで? いつも混んでいたのに……」
「もしかして、私たちがもっと通っていれば潰れなかったのかな?」
そんな風に、ショックと同時に少しの責任を感じてしまった方もいるかもしれません。でも、安心してください。グラッチェガーデンズの閉店ラッシュは、決してお客さんが来なくなったから(客不足)だけが理由ではありません。
そこには、親会社であるすかいらーくグループ全体が描く、ある「前向きな生存戦略」が深く関係しているのです。
この記事では、長年業界を見てきた私が、グラッチェガーデンズが姿を消しつつある「本当の理由」を分かりやすく解き明かします。そして何より、「もうあのピザ食べ放題は楽しめないの?」と嘆くあなたのために、明日から使える「次なるピザの楽園(代替店)」をこっそりお教えします。
さあ、涙を拭いて、新しいお気に入りのお店を探す旅に出かけましょう。
なぜグラッチェは消えたのか?「客不足」ではない本当の理由
多くの人が「閉店=人気がなくて潰れた」と考えがちですが、グラッチェガーデンズの場合は事情が少し異なります。結論から言うと、これは親会社であるすかいらーくホールディングスによる「戦略的な業態転換(リバランス)」の結果なのです。
すかいらーくグループ内での「役割」の変化
すかいらーくホールディングスは、ガスト、バーミヤン、ジョナサンなど多数のブランドを抱える巨大企業です。かつてグラッチェガーデンズは「低価格でイタリアンを楽しめるお店」として重要な役割を担っていました。
しかし、グループ全体で収益性を高める方針(高収益体質への転換)が打ち出された際、薄利多売モデルであるグラッチェガーデンズの店舗を、より収益性の高いブランドへ生まれ変わらせるという決断が下されました。
具体的には、閉店したグラッチェガーデンズの跡地は、以下のような店舗に転換されているケースが非常に多いのです。
- しゃぶ葉: 客単価が高く、ファミリー層に絶大な人気を誇るしゃぶしゃぶ食べ放題。
- むさしの森珈琲: ゆったりとした空間で高単価なメニューを提供するカフェ業態。
つまり、グラッチェガーデンズは「消滅」したのではなく、時代のニーズに合わせて「しゃぶ葉」や「むさしの森珈琲」へと変身(転生)したと言えるのです。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 「私のせいで潰れた」と自分を責める必要は全くありません。
なぜなら、これは個々の店舗の努力不足というよりは、グループ全体が生き残るための「配置換え」に近いからです。私が取材したある店舗では、グラッチェからしゃぶ葉に変わったことで、以前よりも多くの家族連れで賑わうようになった事例もあります。思い出の場所が変わるのは寂しいですが、街の新陳代謝として前向きに捉えてみましょう。
「負けた」わけじゃない。サイゼリヤとの関係と時代の変化
グラッチェガーデンズが苦戦を強いられたもう一つの大きな要因は、競合である「サイゼリヤ」の圧倒的な存在感と、昨今の原材料費高騰です。
「低価格イタリアン」の絶対王者、サイゼリヤの壁
イタリアンレストランチェーンという市場において、サイゼリヤは「ミラノ風ドリア300円」に代表される圧倒的な価格競争力を持っています。
グラッチェガーデンズも低価格路線でしたが、サイゼリヤほどの徹底したコストカットと低価格維持は困難でした。消費者が「安くイタリアンを食べるならサイゼリヤ」という選択をする中で、グラッチェガーデンズは「サイゼリヤよりは高いが、本格イタリアンほどではない」という、どっちつかずの立ち位置(中価格帯)になってしまったのです。
「食べ放題」を直撃した原材料高騰
さらに、グラッチェガーデンズの代名詞でもあった「ピザ食べ放題」は、小麦粉やチーズといった原材料を大量に使用します。近年の世界的な原材料価格の高騰は、この「食べ放題」というビジネスモデルの利益率を直撃しました。
すかいらーくホールディングスとしても、コストがかさむピザ食べ放題を維持するよりは、原価コントロールがしやすい他業態へシフトする方が合理的だったという背景があります。
【保存版】グラッチェ難民に捧ぐ!「ピザ食べ放題」の代替店リスト
「大人の事情は分かった。でも、あのお腹いっぱいピザを食べる幸せはどうすればいいの!?」
そんな「グラッチェ難民」となってしまったあなたへ。実は、グラッチェガーデンズと同じように、あるいはそれ以上に満足できる「ピザ食べ放題」の楽園はまだ存在します。
ここでは、私が自信を持っておすすめする代替チェーン店を、グラッチェガーデンズとの類似点(関係性)とともにご紹介します。
グラッチェガーデンズ難民におすすめの「ピザ食べ放題」代替店比較
| チェーン店名 | 主な展開エリア | スタイル | グラッチェとの類似度 | おすすめポイント |
|---|---|---|---|---|
| 馬車道 (モダンパスタ) | 埼玉・関東圏 | オーダーバイキング | ★★★★★ (ほぼ同じ) | 焼きたてを席まで持ってきてくれるスタイルがグラッチェと酷似。パスタも選べる。 |
| シェーキーズ | 首都圏・大阪・沖縄 | ビュッフェ (取りに行く) | ★★★☆☆ | アメリカンな厚生地ピザ。ポテトやカレーも食べ放題で、イベント感が強い。 |
| ナポリの窯 (イートイン) | 一部店舗限定 | オーダーバイキング | ★★★★☆ | 宅配ピザクオリティの本格ナポリピザが食べ放題になる隠れた穴場。 |
| ヴォーノ・イタリア | 東海・関東の一部 | オーダーバイキング | ★★★★☆ | 時間無制限のコースもあり、ハーゲンダッツ食べ放題なども選べる。 |
1. 埼玉・関東民の救世主「馬車道(モダンパスタ)」
もしあなたが埼玉県やその周辺にお住まいなら、「馬車道」グループ(ピッツェリア馬車道、モダンパスタなど)が最強の代替案です。
馬車道とグラッチェガーデンズは、サービス形態が驚くほど似ています。 メインの料理を一品頼むと、焼きたてのピザを店員さんが席まで次々と運んできてくれる「ピースピザ食べ放題」のシステムを採用している店舗が多くあります。「あのスタイルが好きだったんだ!」という方には、間違いなくハマるはずです。
2. ワイワイ楽しむなら「シェーキーズ」
首都圏を中心にお店があるシェーキーズは、自分で好きなピザを取りに行くビュッフェスタイルです。
グラッチェガーデンズのような「イタリアンレストラン」というよりは、「アメリカンダイナー」に近い雰囲気ですが、クリスピーな生地やデザートピザの種類が豊富で、子供たちのテンションが上がることは間違いありません。
まだ間に合う?2025年現在も営業しているグラッチェ店舗
「代替店もいいけど、やっぱり本家のグラッチェに行きたい!」
そんな往年のファンのために、事実確認をしておきましょう。2025年現在、グラッチェガーデンズは全滅したわけではありません。全国で約11店舗が、その灯火を守り続けています。
ただし、かつて多くの店舗があった関西エリアからは事実上撤退しており、現在は関東(東京・神奈川・埼玉・千葉)、東海、甲信越エリアに店舗が集中しています。
- 主な残存店舗の例:
- 練馬土支田店(東京都)
- 大和深見店(神奈川県)
- 長久手店(愛知県)
もし、ご自宅の近くや、週末のお出かけ圏内にこれらの店舗があるなら、あなたはとてもラッキーです。ぜひ、営業しているうちに足を運んで、あの味を噛み締めてきてください。
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出典: グラッチェガーデンズ 店舗検索 – すかいらーくグループ
さよならグラッチェ、ありがとう。そして新しいお気に入りへ
グラッチェガーデンズが私たちの街から減ってしまったのは、決してネガティブな理由だけではなく、時代の変化とグループ全体の進化によるものでした。
看板がなくなった店舗の前を通ると、ふと寂しさがこみ上げるかもしれません。でも、そこには今、「しゃぶ葉」や「むさしの森珈琲」といった新しいお店が入り、また別の家族の笑顔を作っています。
そして私たちには、「馬車道」や「シェーキーズ」といった、新しい「ピザの楽園」の選択肢も残されています。
「今までありがとう、グラッチェ」
そう心の中で感謝を伝えたら、今度の週末はぜひ、今回ご紹介した新しいお店に家族で出かけてみませんか? きっとそこには、グラッチェの時と同じような、あるいはそれ以上の「美味しい!」「楽しい!」という家族の笑顔が待っているはずです。
[参考文献リスト]


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